2011年9月28日水曜日

根本敬連作小説集『画因画因画因』

出ましたねえ、根本敬先生の小説集! 『画因画因画因』で「がいんがいんがいん」と読むそうです。

平凡社のウェブ連載に加筆されたこの新刊、内容はというと——

お前の物語はどこにある? 特殊漫画家・根本敬が悩める若者に贈る初めての小説集!! 成功を夢みる韓国人歌手、三流寿司屋で働く若者、男色の世界で実業家となる兄弟らが複雑に絡み合い、マヌケでくだらない因果な日常を生きる。「ウェブ平凡」連載に書き下ろしを加えた連作物語集。
お前の中の俺を返せ! サクセスを夢見て玄界灘を渡った無名歌手、場末の回転寿司で働く全てがかったるい青春、ハッテンバで成り上がり実業家となる双子らが交錯し、マヌケでくだらない日常を生き抜く―。映画やマンガのような生き方に憧れ、人生の虚妄にまどう若者に贈る連作小説集。
(公式サイトより)

となってますが、

「アリラン・プレスリーの朧気(おぼろげ)」
「お寿司9696(クルクル)会館」
「元祖肉屋のサル」
「探偵占い物語」

と、タイトルを並べていくだけで、ファンなら目の前にあのめくるめく根本ワールドが、ぶわっと広がるはず。そしてあたかもあの混沌とした画の世界をそのまま文字化したような文章は、期待にたがわぬエクストリームなコンテンツ。静かな狂気に充ち満ちてます。

例によって表紙も渋〜いデザインなので、買ったらかならずカバーを取ってチェックしてみましょう。