2010年12月15日水曜日

ファッション誌で「コンビニコミック」論



ひと昔前に較べて、純粋なファッション誌って減りましたよね。特に男性ファッション誌はぐっと少なくなった感がありますが、そのなかで王道(?)のメンズファッション路線をキープしている『SENSE』。毎回、よくもこれだけ・・という質量の洋服がぎっちり紹介されてますが、今回『こだわりのオトナLIFE』と題された特集の中の『今こそ読むべき! B級漫画BEST5』というコーナーで、「コンビニコミック」についての原稿を書きました。コンビニの本棚に並んでる、あの小さくて分厚いやつですね。

ランチタイムの混雑がひと息ついた昼下がり、お気に入りの漫画を読みながら、ゆっくり味わうボリューム満点の昼飯。至福の時間である。
 こういう「メシのおとも」にぴったりなのが、「コンビニコミック」と呼ばれる単行本漫画だ。いったい何年、ひとつのラウンド回ってるんだ!ゴルファーや、いつになったらドンと秋野さんはくっつくの?みたいな、まったく進展のない、しかも細切れの週刊漫画連載では味わうべくもない一冊読み切り完結の満足感。コンビニコミックは、ニッポンのオトナたちにとって、雑誌にかわる漫画鑑賞のデファクト・スタンダードになりつつあるのかもしれない・・・

『ミナミの帝王』が教える金融工学、『白竜』が描き出す日本社会のダークサイド、『仁義』に流れるサバーバン・ロマンティシズム、『鬼平』に教わる人情の機微・・・。ご飯や車内の時間潰しのために作られる、読み捨て御免の短命印刷物。それでいて、いちど手に取ったら中毒必至。ああ、早く『ミナミ』の新刊読みたい! そして同じコーナーに掲載されている吉田豪さんの『トラウマのように忘れないヘヴィな作品BEST5』の選書も最高です!!!

そしてさらにお知らせ。この『SENSE』で来年1月から、超強力なオトナのストリート・ファッション連載やることになりました! もちろん、僕がやるページなので大幅に浮くこと確実! 年明けのブログで詳細発表しますので、ご期待ください。