2010年4月29日木曜日

東京右半分:上野・アメ横リズム

東京の演歌・歌謡曲シーンを支えるレコード屋さんめぐり、最終回はある意味、東京で最強の演歌レコード店<アメ横リズム>をご紹介する。

昔ながらの米軍放出品屋に並行輸入衣料や化粧品を並べた店、食品店、さらにスポーツ用品店も次々オープンして、最近は全盛期に迫る人通りで賑わうアメ横。数年前の寂しい雰囲気は、いったいどこへいったのか。

アメ横のど真ん中、ガード下に店を構える<アメ横リズム>は、おそらく東京で1,2を争う小ささのマイクロ・ミュージック・スポットだ。道に面した売り場と、レジとストックを置いた奥のエリアをあわせても、たぶん3畳あるかどうか。外に向けてノンストップで、けっこうな音量で流している演歌の歌声がなければ、それと気がつかずに通り過ぎてしまうひとも多いのではないか。

大音量のド演歌と、やたらに貼りめぐらされたポスターや手書きのメッセージ、そして狭い入口。けっして入りやすいアプローチとは言えないこの店が、実は演歌の世界では知らぬもののない超有名店である。新人演歌歌手が挨拶回りや営業に来たりするのは当然だが、アメ横リズムには長山洋子、藤あや子、石川さゆりといった超大物までが店頭キャンペーンにやってきて、そのたびに店の前は通行止め、警察まで動員されて大騒ぎという状態なのだ。そして店主の小林和彦さんはCDやカセットを売るだけでなく、歌手デビューや楽曲のプロデュースまでてがける、マルチ演歌人でもある。

演歌を売るだけではなく、本人の人生もまた演歌そのものの、小林社長。約1万字のロング・インタビューを、たっぷりお楽しみください!