2009年10月8日木曜日

イギリスの羊アート!

ヴァイラル広告って、聞いたことありますか。テレビで流すのにはちょっと過激だったり下品だったりするけど、インターネットなら大丈夫、みたいな広告のことで、おもしろいとウワサがウワサを呼ぶ方式で、どんどん広まっていく、それがヴァイラス=ウィルスみたいだということから、そう名づけられた新しい広告メディアです。

そのヴァイラル広告で、いま世界中で話題になっているのが、サムスンの広告。ウェールズの羊飼いと牧羊犬を起用した「エクストリーム・シープ・アート」で、これがもう、すばらしすぎ・・・。基本はサムスンのLEDを広告するために作られたのですが、サムスンという単語は、最後の最後にちょろり出てくるだけ。広告になってるのか、なってないのか微妙ですらありますが、しかし企業のイメージアップにかなり役立ってるのは、間違いないでしょう。

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まずはYoutubeとかで、実際の映像をチェックしてください。
(この画面からも見れますが、サイトはこちら:http://www.youtube.com/watch?v=D2FX9rviEhw

で、このCFを制作したディレクターのジェイムズ・ラウズというひとのインタビューを読みましたが、これもなかなかおもしろい。まず、「もう、神掛けて、コンピュータ操作はしてません! 全部、実際に撮ったんです!」というひと言から始まって、羊飼いチャンピオンたちとの共同制作秘話とか、「羊はとにかく群れたがるから、一頭だけ離しておくのが、いちばん難しかったところ」とか、「羊も犬も、めちゃくちゃ明るいLEDのジャケットを着せられて、いやがるかと心配したけど、ぜんぜんそんなことなかったのがよかった」とか、いろいろ興味深い発言がありました。そしてこのCF、たった2日間で全部を撮り終えたそう。すごいですねえ。

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ちょっと似た感じの、やはりヴァイラル広告に、アメリカで撮られたホンダ・インサイトのCFがありますが(Youtubeのサイトはこちら:http://www.youtube.com/watch?v=lyknI5_Wcqs)、こちらはワイデン&ケネディという、ナイキなども手がける大手広告制作会社で、サムスンのとは予算もスケールも、比べものにならないくらい巨額。でも、両方見てみると、手作り感覚あふれるサムスンのほうが、はるかにクールに見えちゃうんですよね。どう思います?

しかし、こういう「わかる人にはわかる」タイプのCFが、テレビなんかよりずっとターゲットを絞りやすいインターネットを舞台に展開してくると、地上波の民放なんて、ほんとに未来なしって思いませんか? 

実はこのサムスンのCF、最初に見たのは民放の、海外の映像をたくさん買って流して、てきとうなコメントをひな壇芸能人がつけてくという、よくあるタイプの安直番組だったので、その意味では民放番組に感謝です。しかしテレビから距離を置いた世界で作られているものを、テレビが買ってきて、それを番組にしちゃうという、考えてみれば皮肉な現象が起こってるわけで、こういうのを末期症状と言うのかもしれません。